先物為替予約と通貨オプション取引について。
先物為替予約と通貨オプション取引について
概要
- 「先物為替予約」とは、将来の一定の期日または期間を予約の実行日または期間と定めて、銀行と外貨の決済を行う為替レートをあらかじめ取り決めておく為替売買取引のこと。
- 銀行と顧客との間であらかじめ売買価格(先物為替相場)を決めて約定する。
- 一度予約すると、原則取消はできず、期日に受け渡し(予約の実行)の義務が生じる(=銀行にとっては与信取引として取り扱われる)。
- 「通貨オプション取引」とは、外国通貨を将来の一定時期(行使期間)にある価格(行使価格)で売買する権利を売買する取引のことを言う。
両者の特徴
1.先物為替予約
- 輸出取引に伴う受取外貨、または輸入取引に伴う支払外貨の対価となる円貨金額の確定を行うことが最も重要な目的。
2.通貨オプション
- プレミアムという保険料をオプションの買い手が売り手に対して支払う代わりに、通常の先物為替予約より為替レートの先行きに対する変動予想やオプションの買い手と売り手の双方の思惑が入り混じった為替条件を得ることを目的とする。
取引コスト・取引採算
先物為替予約:予約締結時点で為替上のコスト・採算が確定。
通貨オプション取引:オプションの買い手は売り手に対し、権利の代金としてプレミアムを支払う必要がある。
- プレミアムとは、一種の保険料のようなもの。
- プレミアムの水準は、現在の市場価格、行使価格、期日までの期間、金利、ボラティリティ(予測変動率)などの要因によって決定される。
- オプションの買い手は、為替レートが当初の見込みに反して不利になった場合、購入した権利を放棄することになり、権利放棄した場合の買い手の損失(売り手の利益)は、支払ったプレミアムが限度となる。
参考資料
外国為替取引における先物予約と通貨オプションの違い:ジェトロ
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