輸送保険について(3)。
輸送保険について
本日のテーマ
「保険料算出方法」を知る。
填補される損害
- ICC(A)条件では、火災、爆発、船舶または艀(はしけ)の沈没、雨・雪等による濡れなど輸送中の貨物に生ずる損害に加えて、戦争危険とストライキ危険も填補される。
- 戦争危険担保条項では、戦争や内乱、革命などの危険、捕獲・だほ・抑止・抑留、機雷・魚雷・爆弾、海賊行為などの危険による物的損害をカバーするだけでなく、費用損害(共同海損や救助費)もカバーする。
- ストライキ危険担保条項では、ストライキ中やロック・アウトされた労働者、その他暴動に加わっている者による損害と、これらの加担者であるか否かを問わず悪意をもって行動する者による損害が填補される。
- 原子力兵器の敵対的使用の場合は、免責となる。
保険料
- 輸入貨物CIF●●港渡しの場合は、海外の輸出者が、売買契約に基づき●●港到着まで付保する。
- 保険金額は、当該商品の売買条件の中で設定される。
- 通常の保険金額は、CIF価格の110%が一般的。
- 保険会社が提示する海上保険料率は、貨物の種類・保険条件・保険金額・輸送期間・契約者の過去の実績等を勘案して決定される。
- 戦争・ストライキ保険料率はLondon War Scheduleが準用される。
- 保険料率が50銭(パーセントで表示すると0.5%)とは、保険金額100円に対してのこと ⇒ 保険料は、100万円×110%×0.5%=5,500円と算出される。
- 料率の内訳は、海上保険料率が0.45%、戦争・ストライキ等保険料率0.05%程度(推測)。
(ポイント)
損害の種類は次の通り。
a .全損、
b.火災、爆発、船舶などの座礁、沈没、水以外の他物との衝突による損害、
c.積込、荷卸の際の1梱包ごとの全損、
d.共同海損、
e.海水濡れ損、
f.盗難、抜荷または不着、
g.不足・漏損、
h.破損・曲損・へこみ損、
i.汚損、
j.雨・淡水濡れ損、
k.上記以外の一切の危険による損害
参考資料
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