食品中の残留農薬等について。

食品中の残留農薬等について

 

本日のテーマ
食品中の残留農薬」を知る。

 

概要
  • 厚生労働省により、食品中に残留する農薬などが人の健康に害を及ぼすことを防ぐため、全ての農薬、飼料添加物、動物用医薬品について、残留基準が設定されている。
  • 残留基準は、食品安全委員会が人が摂取しても安全と評価した量の範囲で、食品ごとに設定される。
  • 農薬などが基準値を超えて残留する食品の販売、輸入などは、食品衛生法により禁止される(「ポジティブリスト制度」)。
  • 農薬が基準を超えて残留することのないよう、農林水産省が、残留基準に沿って、農薬取締法により使用基準を設定している。
  • 食品の輸入時には、検疫所において残留農薬の検査等が行われる。
 
農薬等残留基準の設定方法
  • 農薬等の安全性は、物質の分析結果・動物を用いた毒性試験結果等の科学的なデータに基づき、リスク評価機関である食品安全委員会が、食品健康影響評価(リスク評価)を行う(各農薬等ごとに、健康への悪影響がないとされる「一日許容摂取量」(ADI)が設定される)
  • この結果を受け、厚生労働省では、薬事・食品衛生審議会において審議・評価し、食品ごとの残留基準を設定する。

(参照:食品中の農薬の残留基準値の設定について

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出典:厚労省

※ポイント

  • 上記基準値案を作成する際、国際基準が設定されている農作物には当該国際基準を採用することが基本とされる。
  • 一方、作物中の残留量は気候等その他外的要因で変動することを踏まえ、①国内の作物残留試験成績からみて国際基準を超える残留が国内で生産される農作物に想定される場合や、②外国において国際基準より高い残留基準値が設定されており、その根拠となる作物残留試験成績が提出された場合には、それらの作物残留試験成績を踏まえて基準値案が作成される。

 

ポジティブリスト制度導入後の残留基準の設定について
  • 現在、747品目の農薬等について基準値設定が行われている。
  • 令和2年3月現在、累計で662品目の農薬等に係る食品健康影響評価を依頼しており、その結果を踏まえて残留基準を改正した農薬等は476品目。
 

参考資料

食品中の残留農薬等 |厚生労働省

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